Azure 仮想マシンで Arduino 開発をする方法(実際にはAzureに限らず&Arduinoに限らず)

久しぶりに IoT っぽい話です。(正しくは今回はマイコンボードの開発環境の話で IoT 成分はゼロです)

Arduino を USB 接続したものとは別のマシンで開発をするための手順です。

マイコンボードの対象は Arduino とか ESP32 とかの PC に USB 接続して開発を行うものです。
開発時に USB 接続しなくていいものは今回の話には該当しません。
またマシンは仮想マシンでも物理マシンでも変わらないはずですが、以下の説明では “仮想マシン” と呼びます。

ポイントは

  • 接続元(手元の PC) のグループポリシーで [RemoveFX USB デバイスの~] を有効化
  • リモートデスクトップ接続の [ローカルリソースとデバイス] で Arduino の COM ポートを選択
  • 仮想マシンのグループポリシーで [COM ポートのリダイレクト を許可しない] を無効化、および [サポートされている プラグアンドプレイ デバイスのリダイレクト を許可しない] を無効化

です。

普通は手元の PC に接続して、そこで開発すると思うので常に必要な Tips というわけではありません。
こういうこともできるよという参考として。

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【2017年版】Visual Studio で Arduino 開発

Arduino と言えば、普通は開発には Arduino IDE を使うと思いますが、ここでは Visual Studio で Arduino 開発ができますよ、しかもより効率的に開発できますよというお話。

2~3年ごとに、Visual Studio での Arduino 開発の記事を書いています。本当にたまたまなんですが、今回が3回目。
やんごとなき理由 で久しぶりに Arduino を触っておこうと思い、せっかくなのでデバッグあたりも見てみました(と言っても、作ったスケッチは L チカなんですが・・・)。

Visual Studio を使っちゃうと、申し訳ないですが Arduino IDE には戻れないですね。

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【2015年版】Visual Studio で Arduino 開発

このところ、「Visual Studio で Arduino 開発」 の閲覧数が増えています。
Arduino IDE for Visual Studio が Visual Studio の拡張機能と更新プログラムの上位に表示されるようになったからでしょうね。

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Visual Studio の Community Edition があるから、という理由もあるでしょう。

Arduino は苦手な私ですが(恥)、「Arduino 持ってるか?」と言われれば「はい」と答えざるを得ません。
ということで、せっかくなので改めてごく簡単に評価してみました。

Arduino IDE の製品詳細ドキュメントの閲覧有償版へのアップグレードは、Visual Macro のサイトへどうぞ。


インストールはごく簡単ですね。拡張機能と更新プログラムからインストールするだけです。こまめにバージョンアップされているようですが、他のプラグインなどと同様に更新時には Visual Studio が教えてくれます。

インストール後は、新しいプロジェクトダイアログにテンプレートが表示されるようになります。
Visual C++ カテゴリー下に出てきます。

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Windows for IoT 下にも Arduino IoT Project というプロジェクトテンプレートもあります。Windows Remote Arduino に関係するテンプレートですかね。(すみません、ここは調べていません。いずれ、その気になったらちょっと触ってみる・・・かもしれません)

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Arduino 開発に関する設定はツールバーから行います。ライブラリの追加もツールバーで行います。

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スケッチサンプルやライブラリの一覧、ボードの参照などは、Visual Micro Explorer ウィンドウを利用できます。

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作成したスケッチは F5 キーで Arduino 実機に転送して実行できます。
デバッグ機能は有償版にアップグレードするとできるようになるようです。(未評価)

Arduino IDE を使わずに Visual Studio だけで一連の作業が完結します。インテリセンスも使えますし、Arduino IDE よりも便利に使えそう。
Visual Studio との親和性も以前より高くなっているように思います。

ホビーユースの Arduino 開発ならば、Visual Studio 2015 Community が使えますし、Arduino 好きな方はインストールしておいて損はなさそう。がっつり開発したい場合は有償版にアップグレードしてデバッグ機能を利用するとさらに効率よく開発できそうです。

Intel Galileo で(ほんのちょっとだけ)遊んでみた

Intel Galileo 開発ボード を手に入れました。
買ったのではなく、いただき物です。ちょうど Windows for IoT の発表で気になっていたところです。

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詳しく解説してくれているページはたくさんあるので、「Galileo とはなんぞは?」はあっさり。

  • Arduino 互換
  • でも下回りは Linux
  • オンボードの NIC があるので IoT 向き
  • 他にも I/O が充実している
  • 今後、Windows for IoT が動く予定!← これ大事

本当にほんのちょっとだけ遊んでみました。Arduino 互換だということで Lチカとキャラクターディスプレイに “hello, world” を試してみました。以下、ちょっとだけ手順を紹介。


開発環境の入手方法

Intel のサイトから開発環境をダウンロードできます。Arduino IDE のスペシャルバージョンです。
Windows 接続のためのデバイスドライバーも含まれているので必ずダウンロードします。

これの注意点としては、C ドライブ(D でも E でもいいですけど) の直下、ルートに解凍すること。階層が深いとパスが長すぎでよろしくない結果になります。最初のハマりどころです。

PC との接続の手順

意外と融通が利かない部分です。必ず以下の手順で接続します。
Arduino との一番の違いは、USB から給電できない点です。AC アダプターが付属しているので、

  1. AC から Galileo に給電する。
  2. しばらく待つ。数十秒から可能なら1分程度は放置するほうがいいようです。
  3. PC と USB 接続する。

この手順は要注意です。逆に切断する場合は USB を抜いてから電源を切る必要があります。

初めて接続すると ”Gadget Serial” なる名前で認識されます。ダウンロードした開発環境を解凍するとデバイスドライバーも含まれているので、ドライバーの更新をします。これで COM ポートが割り当たるはず。

今どきの PC で USB 3.0 ポートしかない場合は、USB 2.0 の USB アダプター経由で接続するなどの工夫が必要かもしれません。あるいは BIOS で USB のモードが変更できるかもしれません。私の環境では USB 3.0 ポートに接続したら正常に認識してくれませんでした。

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開発

ここまで来たら IDE を起動します。マイコンボードとして “Intel Galileo” が、シリアルポートでは COM ポートが見えていれば成功です。

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当然ですが、IDE に同梱されているスケッチ例の Blink がそのまま動作します。13ピンに LED を刺してみます。

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LCD 表示のスケッチ例もそのまま動作します。ただしシールドにあわせて LCD のピン設定は変更する必要があります。ちなみに私が使ったのはCLCD-Booster。スイッチや LED、温度センサー、光センサーなども載っていてちょっとした実験に便利です。

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何か特別なことをしたわけでもなく、これなら Arduino でいいんじゃないの?と思われるかもしれません。・・・その通りです。まあ動作確認をしてみましたということでご勘弁を。

早く Windows for IoT が動いてほしいものです。

Visual Studio で Arduino 開発

【注意】 本稿は 2012年7月時点の記事です。2015年9月時点での Arduino IDE for Visual Studio については、こちらの記事をご覧ください。

このところ、ガジェットがマイブームな瀬尾です、こんにちは。

.NET Gadgeteer の初アプリ、デジカメが一応完成 したところで Arduino ネタでも。

お手軽マイコン開発の火付け役でもある Arduino も高い評価をしています。Netduino とか、現在の .NET Micro Framework の方向性にも影響を与えたのは間違いないし。
(と言っても、LED チカチカくらいしかやってないんですがw)

面白そうだから Arduino をやってみようかなという方は、まずは 公式サイト をどうぞ。
実際にボードを買うには日本でも通販してくれる会社さんがいくつかあるので、そちらから。前置きが長くなるので、リンクは記事の末尾にでも。


Arduino にも 公式の開発環境 はあります。

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まあ統合環境があるだけいいんでしょうけど、Visual Studio を使い慣れた身としては (以下、自粛)

それが、たまたま別の探し物をしていて偶然発見してしまいました。

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Arduino plugin for Visual Studio !!

これって Arduino 開発用の Visual Studio プラグインですか?(そのまま)
無償ということだし、ちょっとインストールでもしてみましょうか。
きっと神様が 「Arduino Uno 持ってることだし、たまには触れよ」 と言ってくれてるに違いない。


インストールはいたって簡単、ウィザード通りにどうぞ。
その後、Visual Studio を起動すると・・・そのままでは使えません orz
VS のオプションを開くと、[Visual Macro] というカテゴリーがあります。ここで “Arduino.exe” があるパスを指定しなければならないようです。私が触った限りでは、他のオプションは特に変更や指定の必要はありません。

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新しいプロジェクトを作るには、残念ながら [新しいプロジェクト] ダイアログボックスは使えません。ここがちょっと邪悪な感じ。
[ファイル]-[新規作成] を開くと “Arduino Project” というのがあります、これを選択。またはツールバーでも同じような感じで行けます。

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プロジェクトができると、最低限ながら Arduino に必要なスケルトンが生成されています。

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ちょっとステキなのは Intellisence が使えるところ。本家の統合環境にはない機能、さすが Visual Studio。

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でも引数の説明が uint8_t, uint8_t ってw
リファレンス本を常に手放せない状態ですが、それでもタイプミスがぐっと減って精神衛生上よろしいかと。


実機に転送するにはツールバーを使います。

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USB 接続したボードの種類と COM ポートを指定して、F5 キーを押すと転送してくれます。

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Visual Studio ユーザーならば少し効率的に Arduino 開発ができそうです。


補足:Arduino やってみようかなという方は、このあたりで買えます。

・・・でもやっぱり、.NET Micro Framework のほうが圧倒的にいいな。