Project Siena で誰でも Office 365 開発者 (後編)

この記事は Office 365 Advent Calendar に参加しています。

 

11月に公開された Project Siena Beta Refresh (November 2014) は SharePoint Online のリストを操作することができます。 Siena らしくとても簡単に作れる・・・はずなんですが、情報量が少ないんですよね。分かってしまえば簡単ですが、しばらく悩みました。

そこで本稿では SharePoint Online のリスト更新の方法を紹介します。

「そもそも、Projectb Siena って何?」という方は、ひとまず開発ツールの一つだと理解してください。操作が簡単で、プロの開発者でなくても使えます。

 


■本稿で対象とするリスト

本稿では SharePoint Online 上にあるリストを使用します。Siena にはリスト自体を作成する機能はないので、事前に SharePoint Online にリストを用意します。

ここでは “Animals” というカスタムリストにしました。
必要なカラムは2つです。[タイトル] 列は [日本語] に列名を変えます。さらに [英語] という名前の 1行文字列 を追加します。
(今になって考えたら和英辞典でもよかったみたいです /笑)

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■データソースの追加~リスト参照

データソースの追加から SharePoint Online 上のリストの参照までの手順は以下の通りです。
近いうちに説明動画も公開します。どうしてもやり方がわからないという方は、しばらくお待ちを。

  1. データソース画面で [SharePoint Online] を選択して、SharePoint Online の URL を指定
  2. 認証に成功すると、指定したサイトのコンテンツ名が表示されるので対象とするリストを指定する。ここでは “Animals” をチェック
  3. スクリーンにビジュアルを追加。ここではテキストギャラリーを配置
  4. ギャラリーのデータセットを設定。ここではもちろん “Animals”
  5. ギャラリーアイテムの各テキストに表示するメンバーを指定します。
    今回は 2個のテキストにそれぞれ “ThisItem!日本語“、”ThisItem!英語” を指定します。

 

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■既存のリストアイテムの更新

今日の本題である、更新系の処理について。

Project Siena では、既存のリストアイテムを変更する場合も新規のアイテムを追加する場合も、2段階で SharePoint Online を更新します。

  1. データセットの更新・・・データセットとは、対象のリストのローカルキャッシュです。Siena では、まずはデータセットに対してデータを変更します。
    この時点ではデータセットの内容と SharePoint Online 上のリストの内容には差異があります。
  2. データソースに反映・・・データセットに加えられた変更は任意のタイミングで SharePoint Online に反映します。これでリストの更新が完了します。
    Siena ではユーザーが明示的に “SharePoint の更新” ボタンを選択(クリック/タップ)する必要があります。

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実際の操作は以下の通り。

1. ラベルとテキストとをスクリーンに配置
ラベルにはギャラリーの選択項目の “日本語” を、テキストには選択項目の “英語” をそれぞれ指定します。

Gallery1!Selected!日本語
Gallery1!Selected!英語

日本語をラベルにしたのは変更不可にするためです。このあとの操作で使う UpdateIf の条件としてラベルの値を使います。

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2. ボタンを配置

データセットの更新用に、ボタンを一つ配置します。
[選択時] には、

UpdateIf(Animals, 日本語=UpdJapanese!Text, {英語:UpdEnglish!Text})

と入力します。Excel ライクな記述なので、Excel 関数を知っている人には馴染みやすいかと思います。
関数の意味は、

「Animals の日本語フィールドの値が UpdJapanese (先ほど配置したラベル)の Text の値と同じアイテムを探して、そのアイテムの英語フィールドに UpdEnglish の Text の値を代入してね」

という意味です。
([選択時] の日本語訳が少し分かりづらいですが、英語だと “OnSelect” なのでここには選択時のアクションを記述するんだなというのが直感的に理解しやすいですね。)

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3. “SharePoint の更新” を配置

最後に “SharePoint の更新” を配置して、データソースに “Animals” を指定します。データソースへの反映に必要なのはこれだけ。

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■新規のリストアイテムの追加

リストアイテムの追加も、やはり 2段階で操作します。既存のアイテムの更新と同じです。

  1. データセットにアイテムを追加・・・Collect 関数を使います。既存アイテムの更新も新規アイテムの追加も、任意の順番でデータセットを更新してから、まとめてデータソースに反映できます。
  2. データソースの更新・・やはり “SharePoint の更新” ボタンを選択して SharePoint Online に登録します。

こちらも実際の操作を見てみましょう。

1. テキスト 2つをスクリーンに配置

“日本語” を入力するテキスト、”英語” を入力するテキストを配置します。

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2. ボタンを配置

データセットにアイテムを追加するために、ボタンを 1つ配置します。
[選択時] には、

Collect(Animals, {日本語:InsJapanese!Text, 英語:InsEnglish!Text})

と入力します。「Animals データセットに { ~ } のアイテムを追加してね」 という意味です。

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3. “SharePoint の更新” を配置

リストアイテムの追加の場合も “SharePoint の更新” が必要です。
既存アイテムの更新の手順で既に “SharePoint の更新” を配置していれば、改めて配置しなおす必要はありません。

 


■既存のリストアイテムの削除

既存のリストアイテムを削除するには RemoveIf 関数を使用します。手順は、既存アイテムの更新と同様なのでここでは省略します。

 


長い記事になってしまいました。おつかれさまでした。(お互いに /笑)

ところで、「前編」が見当たらないことに気付いた方もいるかもしれません。なにか事情があるんだろうなと思って、数日間だけそっとしておいてください。
12月13日くらいに理由が分かる かもしれません。
(追記: Japan SharePoint Group 勉強会 #17 で LT やりました。資料公開しました。)

Project Siena Beta Refresh (November 2014) がリリースされました。目玉は Office365 対応

内容に間違いがあったため修正しました。(11/29)
SharePoint Online にも対応しています。

 

先日 Project Siena のリフレッシュ版ベータが公開されました。

Project Siena Beta Refresh (November 2014): Bringing the power of productivity to business user created apps 

今回のアップデートの目玉は Office 365 対応です。

 

「よしっ!」 と思って触ってみました。
一見 Exchange Online のように見えたのですが、ちゃんと SharePoint Online にも対応しています。 (SharePoint Online についてはまた別の記事で)
Office 365 対応といえばその通りなんですが、今回は Exchange Online の対応です。SharePoint Online はまだ対応されていません。(ちょっと残念) Office 365 対応の第一歩と思って、今のところ良しとしますか。

 

この記事は Exchange Online の範囲ですが、 Project Siena  らしく非常に簡単にアプリが作れます。Outlook もどきは2分程度で開発できます。
(実際には認証や Office 365 の接続待ちがあるので 2分半といったところです)

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開発手順を動画にしました。
ビジュアル (コントロール) の位置・サイズの変更の他には、データバインドを3か所変更するだけです。Exchange Online に接続するアプリが簡単に開発できることを理解してもらえると思います。

LightSwitch が無償で利用できるようになりました (※ただし利用条件には注意)

ついに LightSwitch が無償で利用できるようになりました!

ただし利用にあたっては条件があります。こちらのページ を必ず確認してください。

個人には利用が許諾されています。自宅の PC でどんどん自習してください。

LightSwitch を使うと、データ指向の Web アプリや SharePoint 用アプリが簡単に、高い生産性で開発できます。

開発者はもちろん、プログラミング経験がほとんどない人にも使いやすい開発ツールです。開発経験が全くない人でもちょっとだけコツをつかめば他のツールよりも簡単にプログラミングができるはずです。

これを機に、たくさんの人に LightSwitch を楽しんでほしいと思います。(MS の中の人ではないですが /笑)

無償の Visual Studio Community 2013 がリリースされました。

これに Office Developer Tools for Visual Studio 2013 – November Update (これも無償)をインストールすることで、LightSwitch が利用できるようになります。

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Visual Studio Community 2013 は Professional 相当の無償ツールです。Office Developer Tools をインストールすれば LightSwitch は機能的に Professional  と同じものが利用できます。Web アプリも SharePoint 用アプリ (クラウドビジネスアプリ)もちゃんと開発できます。

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この日を待ってました!

これまでは LightSwtich は Visual Studio Professional 以上に同梱されるツールということで、「ぜひみんな使ってください!」とは言いづらい部分もありましたが、これで LightSwitch を堂々と推せるようになりました。

最近サボりぎみだった LightSwitch やクラウドビジネスアプリについての記事もまた書きます。開発経験が少ない方も触り始めるかも、ということで、これまで以上に入門レベルの内容も書いていきますね。

クラウドビジネスアプリをアプリカタログに発行する手順 (プロバイダーホスト編)

プロバイダーホスト型のクラウドビジネスアプリ (SharePoint 用アプリ) をアプリカタログに発行する手順をステップバイステップで紹介します。(SharePoint 用アプリを企業アプリカタログに発行する手順 はこちら)

Update on Autohosted Apps Preview program” という発表があったので、これからは自動ホストに頼ることはできなくなります。プロバイダーホストの発行手順を見てみます。以下の手順は Azure の Web サイトに発行する手順です。

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「初めてでも大丈夫!SharePoint 開発の第一歩」資料を公開しました (2014年5月10日 第8回 Office 365 勉強会)

第8回 Office 365 勉強会/技術ひろば合同開催が5月10日(土) に開催されました。

一コマいただいて「初めてでも大丈夫!SharePoint 開発の第一歩」というタイトルでお話ししました。

当日は開発者が2~3割で、業務に関係ないよという方もいらっしゃったかもしれませんね。
Office 365 / SharePoint をより活用するにはアプリ開発は一つの大事な要素だと思います。アプリを作るにはまずはどうするのか、を概要を理解するお手伝いができたようでしたらうれしいです。

「第一歩」ということで具体的な開発テクニックまで触れることができませんでしたので、ブログでフォローしていきますね。
LightSwitch、クラウドビジネスアプリについては・・・まあいつも通りで(笑)。
“Napa” や ASP.NET の SharePoint 用アプリについてもこれから情報を共有していきます。と言っても、私も勉強中の身です。

SharePoint 2013 になって新しいプログラミングモデルが追加されました。
Web 標準の技術が利用でき、Apps for SharePoint のように利用者がまず使う SharePoint サイトの外で動作するアプリケーションも作れます。従来よりも SharePoint 特有のハードルは低くなってきました。

ぜひ SharePoint 用アプリ開発にチャレンジしてみてください。

 

5月の SharePoint 月間の第2弾、「Office 365 / SharePoint 勉強会~活用・連携編」は5月17日(土) の開催です。
まだ受け付けていますので、Office 365、SharePoint に興味のある方はぜひいらしてください。こちらのページ からお申し込みください。

SharePoint 用アプリを企業アプリカタログサイトに発行する手順

SharePoint 2013 (Office 365) で SharePoint 用アプリを利用するには Office ストアに載せる方法もありますが、企業アプリカタログに載せる方法があります。
※アプリカタログは MS の審査が不要なので特定企業(自社を含む)向けに開発したアプリを載せるのに適しています。

SharePoint Online ではデフォルトではアプリカタログは用意されていないので最初に作成する必要があります。この手順については前の記事を参照してください。

アプリカタログサイトが出来たら、開発した SharePoint 用アプリを発行します。今回はその手順をステップバイステップで紹介します。簡単です。

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SharePoint 用アプリの企業アプリカタログサイトを作成する手順

開発した SharePoint 用アプリ(Apps for SharePoint)を利用者の SharePoint で利用するには、

  1. Office ストアに発行する
  2. 企業アプリカタログに発行する

のどちらかの方法で発行しておく必要があります。
ストアで販売する方法もありますが、特定に企業に向けてアプリを開発することも多いと思います。このブログにも “SharePoint 発行” や “SharePoint 配置” などのキーワードで訪問する方も多いです。

ということで、SharePoint 用アプリを企業アプリカタログに発行する手順をステップバイステップで 2回に分けて紹介します。 今回は企業アプリカタログとして利用するサイトコレクションを作成する手順を紹介します。

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